2013年6月29日 小出正則 小さなCAFE Live

 小出正則さんの陽のあたる道でのライブは昨年9月以来2回目でしたが、前回にも増してパワフルな演奏が繰り広げられました。休憩をはさんで約3時間にわたりギター1本とハーモニカだけで歌われた曲は全27曲。

 

 1部では、日本テレビ「あさひが丘の大統領」の主題歌『新しい空』をオープニングに、1977年のフォーライフデビュー当時の曲から最新のオリジナル曲まで、自分の歩いてきた道を振り返りながら、2部では、小出さんをフォークの道に引きずり込んだ岡林信康の『手紙』など、なつかしいフォークソングやニューミュージックのヒット曲をたっぷりと歌ってくれました。そしてラストは・・・

小出さん渾身の一曲『ゴスペルフェスタ』。ご本人のご了解を得てYouTubeにアップさせていただきました。”小出正則”をまだ知らない人もぜひ一度ご視聴ください。

2013年6月22日 サプライズ!

 今日は、おそらく10年以上も会っていなかった方々との懐かしい再会が2組も続いた一日でした。しかもいずれも予告なく現れたので、もう本当にびっくりしましたが、とても嬉しくて、「お店をやっててよかった!」と思える瞬間でした。

 そのうちの一組、写真の3人は、以前勤めていた会社がまだ漢字の会社名だったころ一緒に働いていた仲間たち。最近になってひょんなことからfacebook上で友達関係になり、近況など閲覧できるようになってはいたのですが、まさか実際にお店を訪ねてきてくれるとは・・・。私の部下でもあった一人から、いきなり当時の役職名で呼ばれ、なんだか懐かしい気持ちになりました。そうだ、彼女にとって私はいつまでも上司のままで時間が止まっていたんだなと妙に納得させられたりもしました。

 3人3様それぞれの人生をしっかり歩んでいます。ほんの束の間の再会でしたが、心がほっこりした一日になりました。

 

写真の中央の彼女がブログに書いてくれました。

http://ameblo.jp/miyuseyu/entry-11558756749.html

 

 

 

2013年6月2日 マリンバコンサート

 陽のあたる道の「小さな音楽会」シリーズも数えて10回目になりました。今回は初めての試み、マリンバのコンサートでした。

 開催にあたって2つ心配な事がありました。一つめは、この小さなカフェに大きなマリンバを入れてお客様が座るスペースがあるのかということ。二つめは音と振動が近所迷惑にならないか、というものでした。結果としてどちらの心配もクリアーできて、コンサートは盛況のうちの無事終了しました。実は当日の天気もおおいに心配だったのですが、雨予報は完全にはずれ、マリンバのパーツでの搬入・組み立て、分解・搬出作業も滞りなく行うことができました。

 一台のマリンバを連弾で演奏してくれたのは、NakedSoulのK-taさん(写真左)と天明さおりさん(右)。オリジナル曲から、童謡、クラシックの名曲まで幅広い選曲で楽しませてくれました。何よりもこんな大きな楽器を間近で聴く機会はそうそうあるものではありません。ズシンと体に伝わる低音の響きと、高音の軽やかな音色が織りなすハーモニーにどっぷり浸った午後のひとときでした。

 

 NakedSoulのお2人、そしてご来場のみなさま、ありがとうございました。

2013年5月29日 パナマのゲイシャ

ゲイシャの実(ドンパチ農園にて)
ゲイシャの実(ドンパチ農園にて)

 

 パナマの芸者??? なんだか「わき道」ネタになりそうなタイトルですが、もちろんパナマで芸者遊びをしたわけではありません。"ゲイシャ"とはコーヒーの品種のうちのひとつで、エチオピア起源の野生品種です。

 「田口護のスペシャルティコーヒー大全」によれば、「この品種がエチオピアで発見されたのは1931年、コスタリカへ渡ったのは1953年とされている。その後パナマに渡ったが生産性が低いためか泣かず飛ばず。運命のいたずらさえなければ、そのまま歴史の闇の彼方へ消えていったはずだが、2004年、パナマの国際オークション『ベスト・オブ・パナマ』において『エスメラルダ農園』のゲイシャが史上最高値で落札、コーヒー市場に孛星(はいせい)のごとく登場してきた。」

 上記引用の中で、ゲイシャがコスタリカからパナマに渡った、とありますが、パナマに最初にゲイシャを持ちこんだ農園主として知られているのが、パナマ・ドンパチ農園のオーナー、フランシスコ・セラシン氏であり、彼は"パナマ・ゲイシャの父"と呼ばれています。

 2012年1月、お店を開業する直前のパナマ、グアテマラ、エルサルバドル中米3カ国のコーヒー農園見学旅行の際、ドンパチ農園も訪問。"パナマ・ゲイシャの父"とのツーショットという光栄に浴しました。

 ところで、私がはじめて「ゲイシャ」なるコーヒーを飲んだのは、数年前のSCAJの大会で、確かサザコーヒーのブースで試飲させていただいたのが最初だったと思います。その時受けた「これがコーヒーか!?」という衝撃は忘れられません。柑橘系のフレーバーとレモンティーを思わせるような味わいは、それまでコーヒーに抱いていたイメージを覆すのに十分でした。

 

 

  スペシャルティコーヒー時代における最大のスターともいえる、"ゲイシャ"を当店でも6月1日から1杯750円にてご提供します。商品名でいえば"パナマ・ドンパチ・ゲイシャ・ナチュラル" 「これがコーヒーか!?」という衝撃を味わってみてはいかがでしょうか・・・

 

 

 

 

ドンパチ農園にあった案内板
ドンパチ農園にあった案内板

2013年5月8日 自家焙煎珈琲 椏久里

 5月7日・8日はお店を連休とさせていただき、福島に行ってきました。目的のひとつは福島で保育士をしている古くからの友人に会うことと、もうひとつはバッハグループでは大先輩にあたる福島の自家焙煎珈琲店である「椏久里(あぐり)」さんを訪ねることでした。

 

 椏久里は1992年福島県飯舘村で開業、人口僅か6000人あまりの過疎化の進んだ山村にオープン以来、地域に根差した営業で着実に成長をつづけ、ひと月の珈琲豆の販売が1トンに達するまでになっていました。

 そんな時に起きた東日本大震災と原発事故。3月11日からライフラインのストップで休業を余儀なくされるも、水の支援や焙煎機の復旧により3月28日には営業再開、ところが4月11日に放射線量の高い飯舘村全域が計画的避難区域に指定され、再度休業とならざるをえませんでした。その後福島市内に移転先を探し、古民家を改装して店舗とし、そのはす向かいに住居を借り、2011年7月には「椏久里福島店」の開業にこぎつけることができたのでした。

 もしそんな事情を全く知らずに椏久里福島店を訪れるなら、窓から見える吾妻小富士を中心とする山々を眺めながら、美味しいコーヒーとケーキをいただける、まさに椏久里のめざす「よいコーヒー」を「よい空間で」が体現された素敵なカフェとして記憶に刻まれる場所になるのかもしれません。

 しかし、20年にわたって飯舘村で「よいコーヒー」を提供しつづけてきたマスターご夫妻にとって、「避難先」での営業は何ともいえない理不尽さを感じながらの営業に違いありません。今年3月に言叢社から出版された「山の珈琲屋 飯舘椏久里の記録」(市澤秀耕・美由紀著)の中では次のように綴られています。

 

 「原発事故から2年、仕事を再開させ多くのお客さんにご来店いただき、コーヒーの仕事を続けることができている。表面は、あたかも震災前の日常を取り戻したかのように見えるかもしれない。しかし時折、自分も含め多くの人が「原発避難」から「原発難民」になっていると感ずる。一見ありふれた日常が過ぎているのだが、荒廃する家を思うときのやるせない心境や、行く末の身の振り方に想いを馳せるとき、単なる「避難」というよりはむしろ「難民」としての自分を感ずるのである。」

 

 マスターご夫妻と実際にお会いしてからあらためて読むこのくだりには涙を禁じえませんでした。

 

 震災後はじめて福島に行き、懐かしい友人との再会を喜びあい、カフェバッハで焙煎の修行をしているころから一度は行きたいと思っていた「椏久里」を訪問することができて、本当なら満足感に満たされた旅であるはずなのに、心の中に残るもやもやのようなものは何なんだろう。私にとって福島の旅はまだ終わっていないのかも知れません。

 

 

2013年5月6日 GW終了

左:プリン 右:ベル
左:プリン 右:ベル

 今年のゴールデンウィークは連休の谷間を除き好天に恵まれました。最終日の今日などは暑いくらいの陽気でした(夕方に少しにわか雨がありましたが)。

 4月27日の土曜日から今日まで10連休だったという人もいらっしゃると思いますが、当店は逆に10日間連続の営業でした。売り上げ的には浮き沈みの激しいGWでしたが、おいでいただいた皆さんに、貴重なお休みのほんのひとときの癒しをご提供できたなら嬉しいです。

 このGW期間中、大家さんが家族で海外旅行に行かれていたので、お留守番のワンちゃんたちへの餌やりを頼まれました。いつものご主人様とは違うおじさんに不安げな表情を見せながらも、すぐに慣れてくれて毎日会うのが楽しみでもありました。GW中の店主にとっての、癒しのひとときだったかも知れません。

 

 さて、明日と明後日は連休をいただくことにしました。夏とお正月以外では初めての連休です。めったにない機会なので、福島に行ってこようと思います。プチ旅行の顛末はまた後日。

 

 

2013年4月20日 やぎたこ2nd Album 発売記念Live

この日、午前中は曇り空でしたが、ライブの始まるころになると雨が降りだしました。しかも4月も下旬になろうかというのに、真冬のような寒さ。そんなあいにくの天気にもかかわらず、たくさんのお客様にご来場いただき、熱気むんむんの中でライブが進行していきました。

 

 

 

 

 

陽のあたる道では昨年10月20日以来2度目の「やぎたこ」ライブ。今回は2nd Albumの発売記念ライブとして、主にCDに収録された曲を中心に、カーター・ファミリーやフォスターなどアメリカの古い唄の数々を、様々な楽器を自在に操りながら、次々に唄ってくれました。
貴子さんの澄んだ歌声と、やなぎさんの胸に響く歌声から生まれるハーモニーは絶品。

この日遅れて参加されたお客様がいらっしゃったため、2nd Setでいったん終了後に何と3rd Setが追加され、「やぎたこ」の世界をたっぷり楽しませていただきました。
 やなぎさん、貴子さんお疲れさまでした。そしてご来場の皆様ありがとうございました。

写真:浅野さん撮影


2013年4月7日 Mareka&Junji〈昼下がりの〉デュオライブ

陽のあたる道では3回目となる「Mareka&Junji〈昼下がりの〉デュオライブ」、”無事”に終了しました。低気圧の通過に伴う悪天候の予報がライブの開催を危うくしましたが、「究極の晴れ男」と呼ばれる城田じゅんじさんのおかげで(?)ライブ当日は見事に晴れ。強風の影響によりこの日持参できたギターとフィドルのみの演奏会になりましたが、たっぷりとアイリッシュ音楽を堪能することができました。また、じゅんじさんの「お唄」もいつもより多く聴けたし、SingOutもできました。
遠方からおいでになる予定の方々が、前日の大雨と風で参加を断念せざるを得なかったのが残念でしたが、『雨に消えた音楽会』*にならなくてよかった、とほっとしています。Mareka&Junjiを初めて聴く約半数の参加者にとっても、ナターシャ時代からのファンにとっても、みんなに満足していただけた〈昼下がり〉のひとときでした。
まれかさん、じゅんじさん、ありがとうございました。ご来場いただいた皆様、ありがとうございました。

 

じゅんじさんのライブレポートはこちらです。

http://junji-shirota.ciao.jp/mareka-junji/

 

*『雨に消えた音楽会』…北山修作詞、城田じゅんじ作曲。